漆の色は黒と朱のみではなく絵の具のように顔料を混ぜてカラフルな色が出せます。ただ漆は完全な透明ではなくビール瓶のような茶褐色の色をしているので白の顔料を混ぜてもキナリの色ですし、緑でも黄色でもパッと明るいというより少々くんだ感じの色になります。それが自然色に近いともいえます。
むずかしいのは漆は乾燥ぐあいによって色が異なり、乾燥が早いと黒っぽくなります、黒の場合は問題ないのですが、朱でも他の色は同じ調合の漆でも色が異なることになります、もうひとつの変化ですが、漆は乾燥し固まった後も呼吸して、漆そのものがより透明になっていきます、時間だ経てば経つほど明るい色になって行きます、ですから色をそろえるということは難しいです。
今回 七色をぬり重ねて研ぎだしましたが、なかなか全色を見せるのは難しく、七色を帯状にも塗ってみました。